ポケモンジャパンチャンピオンシップス2021 カードゲーム部門で見事に優勝を果たしたカゴイケダイスケ選手が使用した「こくばバドレックスVMAX/マホイップデッキ」を分析・研究します。
【優勝デッキ】こくばバドレックスVMAX/マホイップVMAXのデッキレシピ/ポケモンジャパンチャンピオンシップス2021
こちらが日本一のこくばバドレックスVMAXデッキレシピです。
【デッキコード】 gP9NnL-UCOP6u-NnLg6n
ぱっと見て分かる通り、構築は非常にシンプル。
「こくばバドレックスVMAXデッキの見本となるテンプレート」としても使えるくらいの分かりやすいデッキレシピになっています。
このデッキを作ってみたいという方は、以下の記事を参考にしてください。
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メインアタッカーであり、エネルギー加速エンジンである「こくばバドレックスVMAX」はもちろん4枚/4枚の採用。
終盤のアタッカーとしてVMAXを一撃で沈めるほどの力を持つサブアタッカー「マホイップVMAX」が2枚/2枚。
デッキを回す役割をするドローサポート系ポケモンは、定番のデデンネGX・クロバットVを1枚ずつ。
こくばデッキの天敵である「頂への雪道」対策として、リセットホールのマーシャドーが1枚。
そして、特殊なワザを持ち、要所で決定的な仕事ができるGXポケモンが2体、それぞれ1枚ずつ入っています。
ホラーハウスGXで序盤に相手の動きを止めることができるゲンガー&ミミッキュGX。
相手の手札やエネルギーをトラッシュして、動きを妨害したりといった攻撃を得意とするオーロット&ヨノワールGX。
超タイプポケモン、エネルギーの両方にアクセスできる霧の水晶が定番の4枚。
その他グッズやサポートカードなどを見ても、特殊なカードや特別な構築がされている訳ではありません。
スタジアム枠には、「めいかいのとびら」を使うスイッチになる基本超エネルギーを持ってくるためのトレーニングコートを採用。
基本超エネルギーは、やはり多めの13枚です。
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2段構えのデッキ構築。こくばバドレックスVMAXが並べばブースター切り替えで加速
こくばバドレックスVAMXの場合、デッキの動かし方は2段階に別れます。
ロケットが発射台から射出され、轟音のあげてゆっくり空へと舞い上がっていきます。
これがまず1段階。
目的は、こくばバドレックスVMAXの準備です。
ここで役に立つのが、霧の水晶。
ボール類、しんかのおこう、ポケモン通信と組み合わせて、ベンチに複数のこくばバドレックスVMAXを並べます。
第一段ブースターが切り離され、いよいよロケットは加速していきます。
こくばバドレックスVMAXのめいかいのとびらによるエネルギー加速が始まります。
場にどんどんエネルギーがついていきます。
山札も引けますので、デッキもどんどん回っていきます。
こうなると、途中でこくばがきぜつさせられるなどのアクシデントがない限り、こくばバドレックスVMAXは加速度的に成長し、相手にとっては、もはや手がつけられない状態になります。
決勝戦の2戦目、エネルギーが12枚ついたこくばバドレックスVAMXデッキを目の前にしては、おそらくどんなツワモノも為す術がないでしょう。
つまり、「こくば」を止めるには、序盤でロケットの速度を落とす、もしくは飛んでいくはずだったロケットを撃墜する必要があったということです。
【注目ポイント】博士の研究、マリィの4枚ずつ採用
博士の研究とマリィを何枚ずつ採用するかは、デッキ構築をする際に悩む部分ではありますが、今回はどちらも目一杯の4枚ずつ採用されていました。
これは、手札の状況が良くなければ、躊躇なく入れ替えて、必要なカードを手に入れていくという戦術の現れではないかと考えます。
他にも魅力的なサポートカードはたくさんありますが、このデッキでは、サポートを「博士の研究、マリィ、ボスの司令」の3種類に絞ることで、「使いたいカードに触れられる確率をより高める」状況にしてあるのではないでしょうか。
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こくばデッキにおける霧の水晶の重要性
このデッキにおいて、最も重要かつポイントになっているのは霧の水晶だと考えられます。
1ターンで何度も使えるグッズであり、確実に超ポケモンにアクセスでき、超エネルギーを持ってくることもできる。
クイックボールであり、ポケモン通信と組み合わせることでしんかのおこうにもなり、さらにエネルギーにもなるという汎用性の高いカードが4枚もあるというのは超タイプデッキにとって、大きなメリットでしょう。
頂への雪道の影響は、ほとんどなかったのではないか
こくばバドレックスVMAXにとって、やっかいなカードの一つに「頂への雪道」があります。
特性「めいかいのとびら」を止められてしまうと、エネルギー加速もできず、ワザの火力も上がらなくなるので、こくばデッキにとっては致命的です。
今回の優勝デッキでは、明確な「雪道対策」は、マーシャドーくらいで、特別厚く対策をしているという訳ではありません。
スタジアムのトレーニングコートも、どちらかといえば「こくばデッキをより良く回すためのカード」であり、雪道対策ではありません。
現環境においては、まだ「頂への雪道を強く前に出して攻めてくるデッキ」というのは多く存在しない、もしくは「頂への雪道の強さを最大限に発揮できるデッキがない」と言えるのかも知れません。
勝負に勝つには運も必要/スタートポケモンの差が明暗を分ける
決勝戦の1試合目。
カゴイケ選手のスタートポケモンは、狙い通りのこくばバドレックスV、ネバシ選手は、できれば出てほしくなかったクチートGX。
もちろんデッキの内容も関わってくるとは思いますが、この「スタートポケモンの違い」だけでも、大きく有利不利の天秤は傾くでしょう。
カゴイケ選手は、先攻1ターンで、こくばバドレックスVを3体、マホイップVを1体並べました。
1ターン目の動きとしては、ほぼ完璧な内容。
後は順当にVMAXに進化して「めいかいのとびら」を使ってエネルギーをためていけば良いという「狙い通りの道筋」を確保しました。
カゴイケ選手の「カードを引く運」もチャンピオンに相応しいものだったということでしょう。
こくばバドレックスVMAX/マホイップデッキ「注目の3枚」
霧の水晶/汎用性が高く多くの可能性を与えてくれる必須カード
クイックボールであり、しんかのおこうであり、エネルギーでもあるという汎用性の高いカード。
超タイプにとっては、4枚必須の超重要カードです。
マホイップVMAX/こくばバドレックスにとって理想的なサブアタッカー
エネルギーがたまった終盤にいちげきでVMAXを倒せる火力を持つと同時に、「かざりつけ」によってエネルギー加速を担うこともできる万能サブアタッカー。
トレーニングコート/めいかいのとびらをサポートするスタジアム
頂への雪道を警戒するなら、混沌のうねりという選択肢もありましたが、こくばデッキの要である「めいかいのとびら」を効率的に回すためのトレーニングコートを採用。