ポケカファンの皆さんこんにちは、親子でポケカ研究所所長のZARUTOP(@oyakodepokeca)です。
今回は、ポケカCL2022福岡で登場し、話題となったハピナスV・チルタリスデッキの考察・分析を行います。
サンプルデッキとして、活用させていただくデッキはこちらです。
【CL福岡 予選8勝1敗】ハピナスV+チルタリスの記事です。https://t.co/jqBLKf74sU
デッキ解説に加えて、デッキを作ること、デッキを煮詰めていく過程に焦点をおいて執筆しました。
いいね、RT、引用RT、ぜひぜひよろしくお願いいたします~! #ポケカ記事 pic.twitter.com/B29sJl2uuA— あむ / Atsutoshi.Kubo (@4mutaaaN) November 6, 2021
ハピナスV・チルタリスデッキの考察と分析/2つのプランで攻める・守る
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ハピナスV・チルタリスデッキは、ワザ「ハッピーボンバー」を使う度に打点を上げていくことができる無色ポケモンのハピナスVと、V・GXポケモンからワザのダメージを受けない特性「きせきのまもり」を持ったチルタリスを組み合わせたデッキです。
このデッキのメインコンセプトは2つ。
①ハピナスVの耐久力+回復+高火力で押し切る
②チルタリスで相手の動きを封じる
となります。
戦い方①ハピナスVの耐久力+回復+高火力で押し切る
ワザ「ハッピーボンバー」は、ついているエネルギーの数×30+10のダメージを与えられます。
そしてワザを使った後、トラッシュからエネルギーを3枚までつけることができます。
そのため、場に残ってワザを使えば使うほど、強化されていくことになります。
しかも無色ポケモンのため、パワフル無色エネルギーで打点をアップしたり、ウィークガードエネルギーで弱点を消したり、キャプチャーエネルギーで他のポケモンを展開したりと、様々なオプションを活用できます。
ハピナスVは、このデッキのメインアタッカーです。
エネルギー加速の手段は、「ハッピーボンバー」以外にありませんので、基本的にはどんどんワザを使って、エネルギーをためていくことになります。
その時、重要になるのが「耐久力のアップと回復」です。
基本の動きとしてタフネスマントでHPを上げておきます。
元々250という大きなHPを持っていますが、タフネスマントをつけることでHP300というVMAXクラスのHPを手に入れることができます。
HP回復を徹底することで、倒されないハピナスVを作る
さらに、すごいきずぐすりや怪しいかんづめといった回復系のカードを使い、受けたダメージを帳消しにしていくことで、「エネルギーをつけておいたハピナスVを長く使い続けられる」というメリットがあります。
相手にとっては、「いくら中打点のダメージを与えてもきぜつさせられない」という状況をつくり、ハピナスVはどんどんエネルギーをためて火力を増やしていく。
相手が回復系のカードを持っていなければ、HPの大きいVMAXも、いづれハッピーボンバーの射程圏内に収まり、撃破可能になります。
ハピナスVは逃げるエネルギーが4ですので、「回復しながら入れ替えができる」という意味でマオ&スイレンもキーカードの1つになるでしょう。
ハピナスVの場合、例え1体がきぜつさせられたとしても、トラッシュに送られたエネルギーは、次のハピナスのハッピーボンバーで回収できますので、それほどの痛手ではありません。
ワザを使ってエネルギー加速し、タフネスマントを含めた耐久力とグッズの回復力で相手のターンを乗り切り、さらにワザを使って打点を上げていく。
一気にハピナスVをたおしていくことができなければ、相手は、この無限ループの中にはまり、抜け出せなくなります。
戦い方②チルタリスで相手を詰ませる
チルタリス最大の特徴は特性「きせきのまもり」で、相手の「ポケモンV・GX」からワザのダメージを受けない点です。
これは、以前の環境で「当たったらやっかいなデッキナンバー1」の称号を獲得していたジュナイパーの特性「みつりんめいさい」と同じ効果です。
彼らの存在は、V・GXメインのデッキ、V・GXしかアタッカーがいないデッキにとって致命的です。
チルタリスを排除できない=ダメージを与えられない以上、サイドを取りきって勝つ確率は限りなくゼロに近くなります。
実際のゲームでは、制限時間がありますが、もし制限時間無制限だった場合は、V・GXではチルタリスにダメージを与えられず、チルタリスの「スピードひこう」によって60ダメージを積み重ねられ、いつかはサイドを全てとられ、敗北するでしょう。
つまり、チルタリスの入ったデッキと闘う場合、「何かしらの対策」をとっておかないと、いわゆる「詰んだ状態」になってしまいます。
2進化ポケモンのため、場に出すことがまず大変だったジュナイパーと異なり、チルタリスは1進化ポケモンですので、非常に扱いやすいです。
進化をしないハピナスVと組ませることで、より進化するためにかける労力を減らせるので、その点も組み合わせが良いと言えるでしょう。
さらに、「ぐんぐんシェイク」を使うことで、1ターンの間にチルットからチルタリスに進化させてしまうことも可能であり、「奇襲性」という面では非常に有効。
「チルタリスが出てしまったら勝ち目がない」というデッキにとっては、致命的な状況にもなり得ます。
ビッグパラソルでワザの効果や特性による攻撃も防ぐ
特性「きせきのまもり」は、「ワザのダメージ」を対象にしているため、特性によるダメカン攻撃や「ワザの効果」は防げません。
例えば、インテレオンの「クイックシューター」や、ドラパルトVMAXの「ダイファントム」によるダメカン攻撃などがそれに当たります。
その対策となるのが「ビッグパラソル」です。
ビッグパラソルは「このカードをつけているポケモンがバトル場にいるかぎり、自分のポケモン全員は、相手のポケモンが使うワザの効果を受けない」という状況を作り出せるため、クイックシューターやダイファントムによる攻撃も防げるということになります。
ハピナスVとチルタリスの組み合わせと戦い方
このデッキの大きな特徴は、相手のデッキに合わせて、ハピナスVでもチルタリスでも戦えるという柔軟性にあります。
もし、チルタリスの特性が効果的に働くデッキ=V・GX主体で特性「きせきのまもり」を打破できる手段がないに対しては、チルタリスを全面に出して、相手を詰ませることが可能です。
チルタリス対策がされている、特性「きせきのまもり」が効力を発揮しないデッキに対しては、さっさと「チルタリスライン」は捨ててしまい、高耐久+回復を主体としたハピナスVで攻めていくことができます。
無色エネルギーを共有することもできますし、「サイドをとられる可能性のある余計なポケモンは入れられない」というこのデッキのコンセプトを通すには、最適なタッグであると考えられます。
マリイも博士もボスもない状況でもデッキを動かす
ポケカCL2022福岡で活躍したこのデッキレシピには、マリィや博士の研究といったドローカードもありませんし、ボスの司令も入っていません。
マリィや博士で、大量のカードを引く代わりに、グズマ&ハラ、シロナ&カトレア、ハプウといったサポートを使って、「必要なカードを手札に加えていく」という動きを目指していると考えられます。
これらのカードは、どれも効果を使うために「手札や山札のトラッシュ」を要求されますが、デッキに大量に入っているエネルギーカードをトラッシュする役割も兼ねているため、動きとしては理にかなっています。
タッグコール、マオ&スイレン、グズマ&ハラが4枚ずつ入っている点を見ても、その重要度が分かります。
このように、「デッキを回す」ためにサポートカードを使う必要があるため、「ボスの司令を使うタイミングがない」というのも、ボスの司令が入っていない要因の1つかと思われます。
自分のポケモンを入れ替えつつ、「バトル場にいる相手ポケモンを倒すことに特化したデッキ」と言えるでしょう。
ただ、「C」レギュレーションのカードが多数使われていますので、今後、レギュレーションの変更があった場合は、大幅な改定が必要になると予想されます。
チルタリス対策をするか、しないか。デッキ構築の分かれ道
ハピナスV・チルタリスデッキの最大のメリットは「奇襲性」です。
これまで誰も注目してこなかった「きせきのまもりのチルタリス」が突然登場したことによる衝撃と混乱。
そして、「自分のデッキにはチルタリスを突破する術がない」という絶望。
その、あまりにも唐突な宣告が相手を追い詰めるのです。
しかし、世界が「ハピナスVチルタリス」の存在を知ってしまった今、「必要な対策」をしてくることは明白です。
ジュナイパーがそうだったように、チルタリスも「しっかり対策すれば戦える」のは間違いありません。
今後のポケカ環境では、「チルタリス対策をするかしないか」がデッキ構築時の1つの分かれ道になることでしょう。
チルタリスの特性「きせきのまもり」対策になりえるカード・ポケモン
チルタリスデッキに対して、対策なしでも戦える主なデッキは以下のものです。
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また、チルタリスになってしまうからやっかいなのであって、「チルットの段階でたおしてしまう」というのも1つの対策です。
手軽にピン刺しできる対策カード・ポケモンのアイデア
チルタリスデッキとして活用できるポケモンはまとめました。
チルタリスデッキに当たらない限り使う必要のないカードですので、デッキを圧迫しない「たねポケモン」であり、なるべく必要エネルギーの軽いもの、HP110のチルタリスを一回の攻撃で倒せるワザを持っていることが望ましいでしょう。
鋼タイプ/ギルガルド
ジュナイパー対策として有名なカード。
チルタリス対策として再登場。
雷タイプ/ゼラオラ・レジエレキ
チルタリスの弱点をつける雷タイプであれば、ゼラオラの70ダメージでも一撃で対処可能。
レジエリキのテラスパークは、バトル場のチルタリスを倒しつつ、ベンチのチルットやハピナスVの追撃にも使えます。
炎タイプ/ホウオウ
せいなるほのおは、ベンチ狙撃も可能。
フュージョン/メロエッタ
フュージョンエネルギーが2枚あればOK。
草タイプ/ゲノセクト・ヘラクロス
ゲノセクトは、ちょくげきだんでベンチ狙撃が可能。
ヘラクロスは、つきとばすでベンチ入れ替えが可能です。
水タイプ/スイクン
オーロラループは、水エネルギーが手札に戻ってくるので、次の展開がやりやすくなります。
れんげき/カプ・レヒレ
れんげきエネルギーを使えば、実質2エネルギーで起動可能。
超タイプ/ガラルフリーザー・クレセリア
こくばデッキであれば、エネルギー加速は問題なし。
悪タイプ/ガラルマタドガス
ゲンガーVMAXと組ませるデッキは相性抜群。
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いちげき/イベルタル・ハブネーク
ハブネークは、純粋なサブアタッカーとしても運用可能。
無色/トルネロス
ジェットドラフトは、他のデッキとの対戦でも活躍のチャンスありか。
ドラゴンタイプ/カイリューV
サポート/フヨウ
最も手軽かつ手っ取り早い対策カード。
フヨウを使うことができれば、チルタリスは怖くありませんが、その分、大切なデッキ枠を数枚とられることになります。
他にも、皆さんが愛用しているデッキにぴったりの「チルタリス対策カード」は存在するはずです。
それを見つける作業と、そしてハピネス・チルタリスデッキとの対戦を楽しんでください。